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【解説】超硬材と超硬材スラッジの除去方法を解説

こんにちは、濾過精工株式会社です。
近年の工作機械の技術進歩により、非常に硬い性質を持つ超硬材の加工も今では可能となっています。
しかし、超硬材の加工時に発生するスラッジは10µm以下の非常に細かい粒子も多く、超硬スラッジの濾過に悩んでいる方も多いはずです。
今回は、超硬材の特性から超硬材スラッジの除去方法について解説します。
参考記事▶超硬材とは?主な使用用途から超硬材スラッジの除去方法を解説

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超硬材とは?

超硬材は、炭化タングステン(WC)や炭化チタン(TiC)などの硬質炭化物を、コバルト(Co)やニッケル(Ni)などの金属で結合した非常に硬い合金です。
主成分のタングステンは融点が約2,900℃と高く、粉末冶金法(粉末をプレス・焼結して成形)によって製造されます。
粉末冶金法は、金属粉末をプレス成形し、焼結して所定の形状を得る製法です。超硬材では、タングステン粉末にコバルトを混ぜて同様の工程で製造します。

超硬材の使用用途

超硬材は主に、金属加工に使用する工具や金型として使用されます。
超硬材が使われている切削工具は「超硬工具」と呼ばれており、硬度を活かした高精度な加工が特徴です。
また摩耗しにくく長持ちする為、ランニングコストを抑えることも可能です。
ただし、衝撃に対する強度は低い為、衝撃が加わると欠けやすい点には注意が必要です。

超硬材の加工方法

超硬材は非常に硬いため、通常の加工方法ではなく、
ダイヤモンド砥石を使った研削加工
放電加工
といった加工方法が用いられます。
ダイヤモンド砥石を使った研削加工は高精度ですが、超硬材は硬度が高いため、砥石摩耗が激しくなります
放電加工は硬度に関係なく加工できる一方、高融点のタングステンではエネルギー消費が大きく、精度低下の恐れがあります。

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超硬材スラッジ除去の重要性と放置によるリスクとは?

超硬材を研削加工する際には、微細なスラッジが発生するとともに、ダイヤモンド砥石の砥粒も脱落しクーラント液中に混入します。
例えば、超硬材スラッジによって砥石の目詰まらせたり、スクラッチなどの加工不良の原因となります。
液中に溜まることで、液の劣化や悪臭の原因にもなるため、速やかに除去する必要があります。

超硬材スラッジを放置するリスク

研削砥石や設備の寿命を縮める
 超硬材スラッジは硬度が高い且つ微細な為、砥石や設備の摩耗が進みやすくなります。
 砥石の切れ味が落ちて交換頻度が増加するほか、研削盤やポンプなどの設備寿命も短くなるリスクがあります。
クーラント液の劣化や悪臭の原因になる
 スラッジを除去しないまま使用し続けると、液が劣化し本来の機能が低下します。またスラッジが酸化・腐敗し、悪臭の原因となります。
製品の加工精度や品質低下
 クーラント液に混入したスラッジが加工面に付着することで、仕上面に傷が入ったり、寸法精度が乱れたりと、製品に悪影響を与えます。
 再加工や廃棄の発生、生産性低下やコスト増加にもつながります。

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超硬材スラッジを除去するためには?

超硬材スラッジの除去には、定期的なメンテナンスは重要ですが、クーラントろ過装置の導入が有効です。
クーラントろ過装置を導入することで、日々発生するスラッジを効率よく回収・除去する事が可能となり、清掃や液交換の手間を軽減することができます。

クーラントろ過装置の主な種類

カートリッジフィルター
 スラッジをフィルターエレメントで捕集・除去する循環ろ過装置で、二次処理としても活用ができます。
 フィルターの目を細かくすることで、10µm以下のスラッジを除去する事が出来ますが、フィルターろ過の特性上、
 目詰まりにって連続運転が出来なくなることもあります。
 目詰まりを軽減する逆洗浄機能が備わったろ過装置を選ぶのがおすすめです。
プレコートフィルター
 プレコートフィルターは、セルロースや珪藻土をろ過助剤として使用し、特殊形状の濾材の表面に緻密なろ過膜を形成させている装置です。
 逆洗浄機能が備わっている装置では、濾過で汚れた助剤をろ材から剥離させ、脱水後に排出する為、一定のろ過性能の維持が可能です。
遠心分離機
 遠心力を使ってクーラント液からスラッジを分離・回収する装置です。
 フィルターと違いろ布やフィルター等の消耗品がなく、電気やエアーといった動力源のみで稼働できます。
 超硬やセラミックなどの脆性材に適しており、10µm以上の比較的粗いスラッジの捕集に適しています
 回収したスラッジの排出方法も、手動式、自動式などがある為、用途に合わせた選定をすることが重要です。

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ろ装置選びのチェックポイント

ろ過装置は導入することで様々なメリットを得ることができますが、適した機器を選定しないと、充分に性能を発揮できなかったり、
メンテナンス、維持コストの面で負担が大きくなる可能性があります。
スラッジの種類や量・粒子径、設置条件などが危機により異なるため、事前の確認が重要です。

チェック①:対象スラッジに対応したろ過装置か

 処理対象となるスラッジの量や粒径、ワークの特性などを加味して選定することが重要です。
 例えば超硬材の研削で発生するスラッジは、10µm以下の微細粒子が含まれるため、高精度なフィルターでないと捕集が出来ません。
 粒度分布測定などでしっかりとデータを見ることも一つの手段として重要です。

チェック②:維持管理やコストを押さることができるか

 ろ過装置は導入して終わりではなく、維持管理も重要なポイントです。
 フィルター交換頻度や清掃の手間などのメンテナンスコストが高すぎる装置では、長期的な運用に支障が出ることがあります
 例えば弊社の逆洗浄機能付きのろ過装置であれば、ろ過性能を維持しながらもフィルター交換回数を減らすことができ、コスト削減につながります。
 導入コストや性能だけでなく、運用も含めた選定が大切です

チェック③:設置スペースや既存設備との互換性

 ろ過装置の導入に際しては、設置スペースや既存の加工設備との相性も無視できません。
 限られたスペースに設置ができるのか、メンテナンスしやすいか、既存タンクとの互換性があるのか
 カスタマイズに柔軟に対応できるメーカーを選ぶことで、導入がスムーズに進みます。

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クーラントろ過でお悩みの方は濾過精工へ

・どのようなろ過装置を選定すればいいかわからない…
・クーラントに微細なスラッジが混ざってしまい、精度が出ない…
・切削・研削時の工具寿命を伸ばしたい…
・クーラント液がすぐ汚れてしまい、メンテナンスが大変…
こうした課題は「精密濾過」を導入することで、大幅に改善できるケースが多くあります。

1.精密濾過の強み

  • 弊社のろ過技術は、超微細なスラッジまでも効果的に除去できる点が大きな特長です。
  • クーラント液を常にクリーンに保つことで、製品品質や工具寿命、工作機械の保全にも良い影響があります。

2.クーラントの長寿命化

  • クーラント液の交換回数を削減することで、ランニングコストを大幅に低減。
  • 廃液処理費の削減にもつながり、環境負荷を抑えることができます。

3.加工不良の低減

  • クリーンなクーラント液を安定的に供給することで、スクラッチや工具摩耗による加工不良発生を抑え、製品の品質向上が期待できます。

4.消耗品削減

  • 濾材やフィルター交換の手間・コストを最小限に抑えられる「逆洗浄技術」を使用した独自のろ過システムも展開。
  • メンテナンス負担の軽減をサポートします。

5.柔軟なカスタマイズ

  • お客様の課題を解決するため、見合ったシステムのご提案が可能です。
  • ろ過装置のみならず、クーラントタンク製作、ファインバブル発生装置など、様々なものを組わせることができます。


弊社では、長年の実績と独自技術を活かし、さまざまな加工現場に合ったクーラントろ過装置を提案しています。

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まずはお気軽にご相談ください

クーラントろ過装置でお悩みの方、または「精密濾過」「クーラントの長寿命化」「加工不良の低減」「消耗品削減」に興味のある方は、ぜひ一度、弊社・濾過精工までお問い合わせください。
お客さま一人ひとりの加工環境やニーズに合わせ、最適なクーラントろ過装置やシステムを提案させていただきます。
記事をご覧いただいた後、ぜひ弊社公式サイトお問合せフォームをご活用ください。
・参考記事▶超硬材とは?主な使用用途から超硬材スラッジの除去方法を解説
・カタログダウンロード(※製造業向け情報検索サイト イプロスものづくりサイトへ飛びます)▶濾過精工カタログダウンロードページへ

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